薬の上手な使い方
「かかりつけ」の薬局・薬店・薬剤師を決めよう
大衆薬を購入するときに、自分の体質や症状、今飲んでいる他の薬、これまでの経験などについて薬剤師に伝えれば、安心で最適な薬を選ぶことができます。
相談しやすく、自分の症状について丁寧に聞いてくれる。薬のことだけでなく、生活上のアドバイスや情報をくれる。そんな薬剤師がいる薬局を見つけましょう。
処方箋で調剤を受けるときも、大衆薬を買うときも、同じ薬局を利用すれば、薬の飲み合わせ(相互作用)や重複をチェックしてもらえ、安心です。信頼できる薬局・薬店の「かかりつけ薬剤師」に相談しましょう。
薬の記録をつけよう
自分の使っている薬の記録を付けておくと、病院や薬局にかかったとき、医師や薬剤師に薬の名前などをきちんと伝えることができ、薬の安全性が高まります。また、自分の使っている薬を正確に知り、副作用や誤飲を防止したり、病気の治療に積極的になるというメリットもあります。
病院の薬、薬局で調剤した薬、普段から使っている大衆薬等について、薬の名前や服用時間、服用して気付いた点などを「お薬手帳」に記録しておきましょう。薬局・薬店の薬剤師に頼んで記入してもらってもいいでしょう。
日本薬剤師会ではスマートフォンにお薬情報を記録できるアプリを無料で配布しています。
いつ・どこで・どんな薬を・どのように処方れたかを記録します。
- 長期の履歴をまとめて保存。
- いつでもスマホがあれば、通話不可能エリアでもチェック可能。
- ご家族分、1台の須磨にまとめて管理もOK。
- アレルギー歴、基礎疾患、市販薬なども登録可能。
- 操作はスマホを「かざす」または「QRコードを読み取る」だけ。
- ダウンロードはこちら>
【対応OSのバージョン】Android TM 5.0/iOS 9.0以降
* 機種やOSのバージョンによって対応していない場合があります。
詳しくはかかりつけ薬局へご相談ください。
後発医薬品(ジェネリック医薬品)ってご存知ですか?
新薬(先発医薬品の特許期間終了後に発売される同じ成分の薬を後発医薬品(ジェネリック医薬品)と呼んでいます。先発医薬品と同等の有効性などについて審査されており、後発医薬品の品質を確保するために溶出試験に基づく再評価などが実施されています。先発医薬品と比べて、薬の値段が安いなどの特徴があります。
薬の正しい使い方 その1
添付文書(能書)などを必ず読もう
添付文書(能書き)などには、用法・用量、効能・効果などのほか、使用上の注意、副作用が記載してあります。必ずよく読んでから使用する習慣を身につけましょう。
用法・用量を正しく守ろう
薬の作用は、使用量と深い関係があります。ある量以下では作用が現れないし、ある量以上では有害な作用を生ずるおそれがあります。定められたとおりの用法・用量を守りましょう。
服用時間を守ろう
薬は、それぞれ定められた時間に飲まないと効果がなかったり、副作用を生じることがあります。
薬の服用についての指示のうち、食前、食後、食間とは次のようなことをいいます。
- 食前:胃の中に食べ物が入っていないとき(食前1時間~30分)。
- 食後:胃の中に食べ物が入っているとき(食後30分以内)。
- 食間:食事と食事の間のことで、たとえば朝食と昼食の間。食事中に服用するということではありません。
薬の正しい使い方 その2
服用時の注意を守ろう
副作用の発生を防いだり薬の効果を正しく発揮させるために、多種多様の剤形があります。錠剤、カプセル剤などを服用するときは、次のような注意を守りましょう。
- ≪錠剤・カプセル剤≫
- 胃では溶けず、腸ではじめて溶けて効くようにつくられたものがあります。むやみに噛んだりつぶしたりしてはいけません。乳幼児には原則として使用してはいけません。
- ≪液剤≫
- 主成分が沈んでいたりしますので、よく振ってから飲みましょう。薬を汚染する原因となるので、瓶に直接口をつけたり、飲むときに使ったスプーンを薬に入った容器に入れてはいけません。
また、目薬の容器に口を直接つけてはいけません。
併用をさけよう
薬を併用すると、お互いの作用が弱くなったり、強くなったりして期待する効果が得られないことがあります。また、思わぬ副作用が現れたり、適切な治療のさまたげになることがあります。
他の病院、医院にかかる時、今飲んでいる薬がある場合は、必ずそのことを医師に伝えましょう。
高齢者の薬の使用は特に注意しましょう
お年寄りは、血圧の薬や心臓の薬など、薬を併せて使用することが多くなります。使用期間も長くなりがちです。また、お年寄りはどうしても肝臓、腎臓などの働きが弱くなっています。
このため、薬の作用が強く出過ぎたり、思わぬ副作用が出ることがあります。
したがって、お年寄りは、薬の使用量など特にその使い方に注意する必要があります。医師・薬剤師などの専門家から十分に説明を受けて、正しく使いましょう。
薬の正しい保管のしかた
医師にかかるまでの応急処置や自分で手当ができる場合など、家庭常備薬は必要不可欠なものです。
しかし、その保存について注意が不十分であると思わぬ事故のもととなります。次の注意を守りましょう。
乳幼児・小児のての届かない所に保管しよう
最もこわいのは乳幼児・小児の誤飲です。そのおそれがある場所に薬を放置しないように注意しましょう。不要の薬を捨てるときも子供の目に触れないように処分することが大切です。
湿気、日光、高温をさけて保管しよう。
薬は湿気、光、熱によって影響を受けやすいものです。栓を固くし、直接日光があたらず、暖房器具から離れた場所に保管しましょう。
薬以外のものと区別しましょう
誤用を避けるために、飲み薬と塗り薬は区別して保管しましょう。また、農薬、殺虫剤、防虫剤などと一緒に保管してはいけません。
他の容器への入れかえはやめよう
薬を使い古しの他の容器に入れかえることは、内容や使い方がわからなくなり、誤用や事故のもとになります。
薬以外のものと区別しましょう
薬には有効期間が表示されているものがあります。期間を過ぎたもの、古い薬や外観に異常があるような薬は使用しないようにしましょう。
※このページは厚生労働省・日本薬剤医師会発行「知っておきたい薬の知識」より引用しています。