薬Q&A
薬の形状について
- 顆粒剤とは?
- 散剤に比べると粒があらく、一定の大きさの粒にそろえてあります。散剤ほど直接味を感じない、錠剤より飲みやすく吸収が早い、また症状や年齢にあわせて分量を調節できる利点があります。散剤ほどではありませんが、湿気に弱いなど保存性が悪いのが欠点ですが、コーティングを施すなどより飲み易く、湿気にくくするなど工夫をこらしたものも多くあります。
- 液剤とは?
- 水やアルコールなどの溶剤に種々の成分を溶かし込んだものや、液状の薬を用いる内用薬と外用薬の総称です。かぜ薬やドリンク剤、消毒薬など現在最も多く出まわっています。
- 散剤とは?
- 粉ぐすりや微粒剤、細粒剤と言われるものの総称です。錠剤やカプセル剤に比べて吸収が早く、また症状や年齢にあわせて分量を調節できる利点があります。苦味を隠しにくいのと、湿気に弱いなど保存性が悪いのが欠点です。しかし、コーティングを施すなどより飲み易く、湿気にくくするなど工夫をこらしたものもあります。
- 軟カプセルとは?
- 軟らかいカプセルを用いたもので、液状の成分をつめたソフトジェルカプセルと呼ばれるものもあります。いずれも湿気や熱に弱いので、保存にも注意が必要です。
- 硬カプセルとは?
- 粉薬や適当に顆粒状にしたものや、さらにコーティングを施したものなどをゼラチンとグリセリンから作った皮剤に形成または充填したものです。
色の違った小粒が何種類も入っていて、さまざまな症状に効くように、またそれぞれの成分が化学変化を起こすのを防いだり、胃・腸それぞれの場所で溶けて長時間効果を発揮するようにできているものなどもあります。
- カプセル剤とは?
- 散剤や顆粒剤、液状の薬などを、主にゼラチンで出来たカプセルに入れてあるもので、硬カプセルと軟カプセルの2種類があります。
カプセル剤の目的は、苦味を避けるなどのみ易さを目的とするもの、液状・のり状の薬などを扱いやすくする目的、湿気などを防ぎ保存性を高める目的のほか、溶けるまでの時間を調節することを目的とするものなどがあります。
- 舌下錠とは?
- 口の中の粘膜から成分が吸収されるように出来ているものです。
- 腸溶錠とは?
- 胃の中の酸で溶けないよう特殊な膜をかけてあるもので、腸までいって初めて溶け、効果を発揮するように工夫してあるものです。
- 糖衣錠とは?
- 素錠のままでは飲みにくいので、糖衣をかぶせて飲み易くしてあります。しかし、溶けて効くまで時間はかかります。
- 三層錠とは?
- 胃で溶ける成分、腸で溶ける成分に分けたものや、成分が混じりあうと変化するので層を分けたものなどあります。
- 素錠とは?
- 粉薬を固めたもので早く効かせるものに多いです。
- 錠剤とは?
- 一定の形に押し固めたタイプの薬剤で、そのまま圧縮して固めた素錠のほか、砂糖を溶かしてコーティングした糖衣錠やごく薄い特殊な幕で覆ったフィルムコーティング錠などさまざまなタイプがあり、飲みやすく、持ち運びにも便利で、保存性に優れています。
- 内服薬とは?
- 内服薬とは口から飲む薬のことで、経口剤ともいいます。注射剤や患部につける外用薬などに比べると比較的作用が穏やかで、保存性がよいという特徴があります。
内服薬は口から服用し、胃で溶かされ、腸から吸収されます。血管に入ったあと一部は肝臓で分解され、残りは血液とともに必要な臓器に運ばれて作用を発揮します。このため効果が出るまで時間がかかること、薬によっては胃や腸、肝臓に障害を起こすという事もあります。
- インターネットで日本では手に入らない薬を個人輸入したいのですが?
- 薬の個人輸入を代行する業者がインターネットでは多くあり、高価ではあります(健康保険がきかないためなど)が海外の薬を手にすることが比較的簡単になってきました。
しかし、そもそも、薬の個人輸入は日本に住む外国人が、その国で使用していた薬を日本でも引き続き手に入れるためにある制度です。そのため個人が自分で使用するために輸入する場合、又は海外から持ち帰る場合は、厚生労働大臣の許可は必要ありませんが、輸入できる数量が制限されています。
これには薬だけでなく、化粧品や医療用具や養毛剤、浴用剤など人体への作用が緩やかなものも含まれます。ただし、日本人と外国人ではその体格や薬を無毒化する機構に大きな差がある場合があり、思わぬひどい副作用が現れたり、効かなかったりすることがあります。さらに、医薬品に人体に有害な量の「ヒ素」や「水銀」が含まれていた事例、糖尿病薬(純天然薬と表記されていた)として海外で購入した医薬品に、劇薬に指定されている血糖降下薬が配合されていた事例などのため、半植物状態や死亡に至った例もあります。さらに化粧品においても「水銀」など日本では禁止されている成分が配合されていた事例もあります。
海外からの薬や化粧品や医療用具の購入使用には充分に注意していただきたいと思います。もっと詳しい内容をお知りになりたい場合は厚生労働省本省(医薬局監視指導・麻薬対策課輸入監視係)電話 : 03-5253-1111 内線2768、FAX : 03-3503-1043にお尋ねください。
- 病院で処方してもらう薬と処方せんなしで買える薬との違いは?
- 病院で処方してもらう薬(医療薬)と処方せんなしで薬局で買える薬(一般薬)では、一般に医療薬の方が作用が強力です。
また、同じ商品名でも医療薬と一般薬では、含まれる薬の種類や量に違いがあることがあります。
- 薬には薬と薬の飲み合わせや特定の食べ物との食べ合わせがある?
- 2種類以上の薬を飲んだときに、効果が増強される場合や減弱される場合、副作用が強く現れることなどを「薬物相互作用」と呼びます。これは、病院でもらう薬(医療薬)ばかりでなく、市販薬(一般薬)や漢方薬、特定の食品などとの間でも起こる可能性があります。
例えば、ワルファリン(血液を固まりにくくする薬)は、納豆、クロレラやブロッコリーを食べることで、その効果が減弱します。逆に、高血圧症に用いられるカルシウムブロッカーはグレープフルーツなどで、体内の薬物濃度が高くなり副作用が現れやすくなります。
その他の薬にも種々の相互作用があります。個々の薬について詳しいことは医師や薬剤師にたずねましょう。
- 貼り薬はいつも同じ場所にはるのが効果的ですか?
- 貼り薬には大きく分けて2種類あります。ひとつは打ち身やねんざなどのとき、その場所に貼るものです。これは痛みや炎症のある場所の皮膚に貼ることで、そのすぐ下の炎症部位において効果を示します。したがって、炎症を起こしている場所に貼ることが大切です。
もう一つは狭心症やぜん息の発作を防ぐために胸などに貼るもので、薬が皮膚から一度血液中に吸収されて、血液により薬が心臓や気管支に運ばれ効果を示します。したがって、いつも貼っている皮膚が荒れてくれば、その近くの(離れた場所に貼ると吸収速度が変化する場合がある)別の場所にはっても効果に差し支えありません。
- カプセルをはずしたり、錠剤をつぶして飲むのはどうでしょう?
- 味やにおいがきつく飲みにくくなる場合があります。それ以上に大切なことは、1日1~2回の服用のカプセル剤や錠剤の中には、吸収時間を変えることにより効果が長続きするようにしているものや、1日3回以上飲む薬でも胃酸による分解を防ぐために胃で溶けず腸で初めて溶けるようにして効果を高めたり、副作用の軽減を目的としたものがあります。
したがって、勝手にカプセルをはずしたり、錠剤をつぶして飲むと効果がなくなったり、副作用が現れやすくなったりします。カプセルや錠剤のままでは飲むのが困難なときには、同じ薬で顆粒などがある場合があります、まず医師や薬剤師に相談すると良いでしょう。
- 一度にたくさん薬を飲んだり、1日1回の薬を1日3回飲めば、早くよく効ききますか?
- 確かに一度にたくさん薬を飲んだり、1日1回の薬を1日3回飲めば、薬は体内に多く吸収され、血液中の薬の濃度は高くなります。しかし、副作用もまた出易くなります。仮に2倍の量を飲んだとき、効果が2倍に対して、副作用は3倍4倍に増えるというのが専門家の常識です。また決められた量では見られないような、重大な有害作用も現れやすくなるため、一度に多く飲むのは危険です。決められた量を飲みましょう。
- 飲んだ薬はその後どうなるの?
- 飲んだ薬の大部分はまず胃や腸から吸収され、肝臓を通り体内に入ります。次に、血液で体内のさまざまな場所や臓器に運ばれ(この過程を分布と呼びます)、効果を示すことになります。その後、徐々に肝臓で分解や無毒化などの変化を受け(この過程を代謝と呼びます)、腎臓から尿に混じって体外に出されたり、一部は胆汁と一緒に便に混じって体外に出されたりします(この過程を排泄と言います)。
このように大部分の薬は体内で、吸収・分布・代謝・排泄という過程を通ります。
- なぜ薬を飲むときが決まっているのでしょうか?
- 食事をすることによって体の中に吸収される薬の量が少なくなる場合や胃の中に何もないと胃を荒らす場合もあります。また、体内で作られる様々な物質や薬に対する体内の感受性は1日のうち時刻によって大きく変化します。
したがって、薬を飲む時間を守らないと、薬の効きが悪くなったり、副作用が現れやすくなります。
- 薬を飲む際の食前や食後とは具体的にいつのこと?
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- 食前 :食事の30分ぐらい前。
- 食直前:食事のすぐ前。
- 食直後:食事のすぐ後。
- 食後 :食事のあと30分ぐらい迄の間。
- 食間 :食後の2時間ぐらい後。
- 就寝前:寝る30分ぐらい前。
- 頓服 :症状のある時(例えば、熱があるときや痛みがあるときなど)に一時的に飲むこと。
- お医者さんから出された“痛み止めの薬”を他の人にあげてもいいですか?
- いけません。あなたのお薬は、医師があなたの症状や体質に合わせて処方したものですから、たとえ同じ様な症状であっても、他の人に自分の薬をあげてはいけません。
- 旅行に出かける時に、“冷所保存”の薬はどの様にしたらよいでしょうか?
- “冷所保存”とは15℃以下に保存することです。それは、その薬が高温で変性するおそれがあるからなのですが、旅行中に15℃以下を保つのは難しいこともありますので、お出かけの前に医師又は薬剤師にご相談下さい。
- 薬の用法に「食間服用」とあるのですが、これは食事をしている間のことでしょうか?
- 全く違います。食間とは、食事と食事の間のことを意味していますが、食事の後約2時間位経ってから服用して下さい。1日3回の場合は、3回目は夕食の約2時間後となります。
- 乾燥剤について、衣服の乾燥剤を子供が食べてしまった時はどうしたらよいか?
- 衣類や食料品に使われている乾燥剤は主に生石灰です。すぐに大量の牛乳を飲ませて下さい。食べた量が少しならばこれで大丈夫ですが、大量の場合はすぐに医師に御相談下さい。
- 乾燥剤について、洋だんす用の乾燥剤を子供が食べてしまった場合はどうしたらよいか?
- 押入れや洋だんすの乾燥剤は塩化カルシウムです。食べた量が大量であればただちに医師の診察を受けて下さい。少量の時は、まず牛乳を飲ませ、元気ならば大丈夫です。
- 医師からの薬を飲んでいますが、風邪ぎみの時に市販のかぜ薬を同時に飲んでも大丈夫ですか?
- その様な場合は必ず医師又は、薬剤師にご相談下さい。医師からの薬と市販薬の中に同じ効果を持つ成分が入っていますと、作用が強く出たり、或いは副作用の心配もあるからです。
- アスピリンはピリン過敏症の人でも大丈夫ですか?
- 大丈夫です。名前にピリンとついていますが、ピリン系薬剤とは化学構造が異なっているので心配ありません。ピリン系薬剤とは、アンチピリン、アミノピリン、フェニルブタゾン等です。
- 坐薬の痛み止めでも胃が荒れますか?
- 鎮痛薬の作用は、痛みの原因物質(プロスタグランジン=PG)を抑えることにあります。ところが、このPGには胃の粘膜の保護作用がありますので、PGが抑えられると胃が荒れることになり、坐薬であっても同じことが起こります。しかし、直接胃の粘膜に触れないため、程度は少ないことが多いようです。
- 院外処方せんの有効期間は?
- 法律で「交付の日を含めて4日以内」と決められています。しかし、薬は治療のために必要なものですから速やかに調剤してもらって下さい。万一、海外旅行や特別の理由があり、家族の方が取りに行くこともできない場合は、有効期限を別に定めることもできますのでかかった医師にご相談下さい。
- 院外処方せんは、どの薬局でも受付けてくれますか?
- 日本全国どこでも保険薬局の看板の出ている薬局にお持ちいただければ、調剤ができます。健康保険による調剤は保険薬局に限られています。
- 一度処方せんでもらった薬は、同じ薬局に行けば、処方せんなしでももらえますか?
- それは、出来ません。医療用の薬は医師の診断により処方されるものですので、もう一度診察を受けて出してもらって下さい。
- 薬歴という言葉を聞きますが何のことですか?
- 薬歴とは、患者さんがどんな薬を飲んでるかを記録しておくものです。そのほかアレルギー歴や過去の副作用歴なども記録しておきます。これによって、例えば、内科と歯科にかかった場合に夫々から出る薬が重複していないか、また、飲み合わせの悪い薬はないか副作用が出る薬が出ていないかなどを調べることが出来ます。
- タバコをやめられる貼り薬は、どこで入手できますか?
- 医師の処方せん等により、市中の薬局全般及び病院・医院において入手することが出来ます。ただし、健康保険の対象とはなりません。
貼り薬ではありませんが医師の処方せん等が不要で薬局などで普通に買えるチューインガムタイプの禁煙補助剤もあります。
- プロポリスについて教えてください。
- ミツバチが樹液と唾液をまぜて産生する物質で、巣箱のすき間を埋めるなどに使われます。抗菌作用や抗ウイルス作用があると言われ、紀元前300年頃から利用されているとのことです。
- 薬の服用法での年齢の区分について教えて下さい。
- 通常、おおよそ次の様になっています。(おおよその区分ですので15歳は大人と小児に入っています。)
- 大人:15歳以上
- 小児:15歳以下
- 幼児:6歳以下
- 乳児:1歳以下
- 新生児:出生後4週以下
- 半年位前に開けたビン入りのカゼ薬だが、使用期限は来ていいないので服用してよいか?
- 説明書とおりに保管されていれば問題ありませんが、もし変色したり、異常が見られるようでしたら、購入した薬局の薬剤師にご相談下さい。
- 薬のビタミンCと果物などのビタミンCは同じものですか?
- 全く同じものです。天然のビタミンCと同じ化学構造の物質を化学的に合成したものですから、効果も全く変わりがありません。
- 温シップ(ホットタイプ)と冷シップ(クールタイプ)の違いは何ですか?
- 温シップは、患部を刺激しながら血行を良くし炎症や痛みを抑えるもので、肩こりや腰痛などによいとされ、冷シップは、患部を冷やしながら炎症や痛みを抑えるもので、腫れや熱感をともなう打撲やねんざなどによいとされています。
- クスリをお茶で飲んではいけませんか?
- 大丈夫です。以前は、飲まないようにと言われていましたが、近年、鉄分を含んでいるクスリでも大丈夫なことがわかってきています。しかし、なるべくお水や白湯でお飲み下さい。
- 仕事の関係で、クスリを指示通り飲めないのですが?
- 多少の時間のずれは大丈夫です.又、食事をしない場合でも、ほぼその時間に飲んで下さい。ただし、忘れたからといって、二回分を一度に飲むことは絶対にいけません。 詳しくは医師またや薬剤師に相談してください。
- テレビでグレープフルーツジュースと薬の悪い関係を見たのですが?
- グレープフルーツの中には、小腸内でクスリを代謝する酵素の働きを弱めてしまう物質が含まれているために、カルシウム拮抗薬などある種のクスリは、生体への吸収が高まって効果が強く出たり、副作用が現れたりします。以前はジュース以外の果肉を食べるのは問題ないといわれていましたが、現在は果肉でも同様の作用が出ることが分かっています。お飲みになっている薬が大丈夫かどうかは薬剤師に確認しておきましょう。
- 老人のクスリの服用についての注意は?
- 年をとると、肝臓や腎臓など各臓器の機能が次第に低下してしまいます。そのため、思わぬ副作用が出ることもありますので、指示された用法、用量は必ず守って下さい。
- 薬にも使用期限がありますか?
- あります。薬局などで買えるクスリにも使用期限が書かれているものがありますので、注意して下さい。しかし、開封後は、使用期限内であっても一年を目安にして、それ以上経っているものはのまないようにして下さい。
- 複数の病院にかかっていますが注意することがありますか?
- 新しい医師には、いま飲んでいるクスリについてお話して下さい。似た様な作用の薬や逆の作用の薬が、新たに処方されますと、大変なことが起こる場合もありますので必ず話して下さい。相互作用については、医師も気付かずに出すことも有ります。もしいずれの医療機関も院外処方せんが出ているときは、あなたの決めているかかりつけ薬局で調剤してもらいましょう。また、いずれか医療機関内で薬をもらっているときは、その薬をかかりつけ薬局に記録してもらいましょう。
- 頓服(とんぷく)とはどういう薬ですか?
- 或る症状がひどい時に、すぐのむように指示されている薬を言います。その症状とは、痛み、発熱、せき、下痢などで、これらがひどい時にのむと、その症状を抑えてくれる薬のことです。
- H2ブロッカーとはどんな薬ですか?
- 胃酸の分泌を抑える、胃痛・むかつき・むねやけの薬です。Hはヒスタミンの英語の頭文字で、2はヒスタミンが結合する細胞の受容体の番号です。使い方については医師又は薬剤師に御相談下さい。
- 寝る前にさしてはいけない目薬がありますか?
- 以前はありましたが、現在はその様な注意を必要とする目薬はありません。但し、医師の指示がある場合は、それに従って下さい。
- 一度、調剤してもらった時に渡された「薬の説明書」で、また同じ薬を出してもらえますか?
- 出してもらえません。全く同じ薬でも新たに医師の処方せんがなければ、薬局では薬を出すことが出来ません。「薬の説明書」は「処方せん」ではありません。
- 下剤は、なぜ寝る前にのむのですか?又、おなかが張って苦しい時はのんでもいいのですか?
- ふつう下剤は、服用後8時間位で作用しますので、朝の排便に合わせると、大体寝る前の服用がよいということになります。又、おなかが張る時は、様々な原因がありますので、医師又は薬剤師にご相談下さい。
- 「お薬手帳」とは何でしょうか?
- 患者が、これまでに使用した、或いは今使用している薬の名称や使用量、処方した医療機関名、調剤した薬局名などを記録しておく手帳で、医師や薬剤師はこれを見て薬の重複や飲み合わせをチェックし、場合によってはその医師や薬剤師に問い合わせをすることができます。
- 「お薬手帳」はどこで入手出来ますか?
- かかりつけ薬局(保険薬局)や病・医院で配布している場合が多いのでご相談下さい。(有料の場合もございます。)また、市町村で配布している老人健康手帳も「お薬手帳」として利用出来ます。
- お医者さんが出す医療用医薬品は、自費でも買えないのですか?
- 原則として買えません。医療用医薬品は、効き目の強いものや、使い方によっては副作用の危険性があるものがありますので、医師の処方せんがないと買うことは出来ません。
- ゼリー状のオブラートについて教えて下さい?
- これは薬をのむのが苦手な高齢者や小さい子供のために作られた、流動性ゼリーです。ゼリーに薬を包むようにして服用します。様々なものが製品化されていますので、薬局・薬でご相談ください。
- インフルエンザに効く飲み薬があるのですか?
- あります。現在3種類発売されていますが、何れも医師の処方せんがないと入手出来ませんし、効き目がインフルエンザの種類に左右される成分もあります。
- 吐き気止めの坐薬は売っていますか?
- 一般薬としては売られていませんが、ドンペリドンを主薬とした坐薬があり、これは医師の処方せんがあれば購入することができます。
- ひざ痛の薬と歯痛の薬を一緒に飲んでも大丈夫ですか?
- いけません。痛み止めの薬は、血流により全身に効きますから、同じ種類の薬が重なることになり、副作用が出ることもあります。医師の指示に従がって飲んで下さい。
- 食後の薬は、食事をしない場合は飲まなくてよいのでしょうか?
- いけません。薬は定期的に服用するために食事を目安にしているわけですから、食事をしなくても薬を服用しなければ効果が期待出来ません。
しかし、食事との関連については薬によってもちがいがありますので食事のできない場合の飲み方について、医師や薬剤師に前もって聞いておく必要があります。
- 薬局で(医師の院外処方せんにより)調剤してもらった薬が残っていますが、返品できますか?
- 処方せんによる薬は返品できません。残った場合は、もったいないようですが、必ず捨てて下さい。
- カプセルはプラスチックだから、中味を出して飲むようにと友人に言われたのですが、本当ですか?
- 薬のカプセルはプラスチックではありません。ほとんどがゼラチンなどで出来ていて腸内で溶けますので、安心してお飲み下さい。
- 不透明な袋には入っている目薬は、必ずその袋に入れておく様にと指示されましたがどうしてですか?
- 目薬の成分によっては、光で分解するものがあるためです。又、温度が高くなると変質する成分もありますので、冷所(冷蔵庫で)保存と注意のある場合は冷蔵庫で保存して下さい。
なお、最近は透明な袋でも、有害な紫外線などを遮断する袋も使われています。袋が付いているときには、その袋に入れて保存するのが間違いがないでしょう。
- 水虫に効く飲み薬がありますか?
- 医療用医薬品として出ています。服用により、吸収された成分が血流で患部(手指、爪、皮膚等)に運ばれて水虫菌を殺します。
- 薬と健康食品を一緒に飲んでも大丈夫ですか?
- 薬の種類により、又、健康食品の種類により、良い場合も悪い場合もありますので、医師又は薬剤師にご相談下さい。
- 1日1回だけ飲む薬は強い薬ですか?
- 強い薬ということではありません。薬をつくる技術が進歩したおかげで、1日1回飲むだけで、1日3回飲んでいた時と同じ効き目が続く薬ができています。
- 坐薬はみな解熱剤ですか?
- いいえ。確かに坐薬で一番多いのは解熱(鎮痛)剤かも知れません。しかし、吐き気、子供のひきつけ、便秘、痔などに効く坐薬もあるのです。
- お医者さんでもらう睡眠薬と同じものはドラッグストアでも買えますか?
- 買えません。一般のドラッグストアにはお医者さんが処方するのと同じ睡眠薬はありません。
- お医者さんでもらう薬には、全く同じ成分でも名前が違うものがあるのですか?
- あります。例えば、ある高血圧の薬は全く同じ成分で、名前(商品名)が違うものが30種類以上あります。
- 歯医者に通院していますが、市販の風邪薬は飲んでも大丈夫ですか?
- 注意が必要です。歯医者の痛み止め薬と成分が重なることがあります。また、飲み合わせの悪い化膿止め薬もあります。必ず、薬剤師又は医師に相談して下さい。